孔子と諸先生方に導かれて(第十回) 論語との出会い 本会理事 宮武清寛
子曰わく、君子は和して同ぜず、
  小人は同じて和せず。
    (子路第十三・仮名論語一九六頁)
 伊與田覺先生の解釈です。
先師が言われた。「君子は、誰とも仲良くするが、強いて調子を合わせたりしない。小人は誰とも調子を合わせるが、心から仲良くしない。」
 私達は、一人で仕事をしているわけではありません。会社という組織に所属して、チームとして仕事をしています。支店や営業所、店舗、部署にはそれぞれ果たすべき役割があり、目標があります。そして、私達の仕事は、会社の目標を実現させるためにあるのですから、私達は会社というチームのために行動しなければなりませ
ん。  毎日書いている、私の「論語ブログ」はこんな形で始まります。論語は「仮名論語」の本文、解釈は頭注を記しています。その後、私が自由に書いているその章の解説です。
 第一回目は平成二十四年三月二十八日です。土・日祭日は休んでいますから月二十二・三回書いていることになります。
 最初の頃からは随分形が変わってきました。会社のホームページに掲載する事から始まっていますから、ビジネス論語でした。それが、各篇ごとの特徴を見て、「孝を問う」「礼を問う」「孔子の人物評」「孔子の生活」「時代を彩る人達」「君子固より窮す」「孔子と隠者」等と題して文章を書き、十から二十に分割してA4一頁から三頁の文章を一日分として掲載します。読者の方はお気づきの人もいると思いますが、実はその題で一時間から二時間の話ができる原稿にもなります。
 その後は、「史記」を取り上げ、「孔子世家」「仲尼弟子列伝」から「史記に記された孔子・孔子の弟子達」のシリーズを長々と書きました。その文章は、昨年の秋季論語師道研修会での「司馬遷の論語」の原稿として生かされています。
 今は、平成二十三年に普及会で作成した、「論語講師用副読本」に添って書き進めています。副読本は誰もが、何時でも、気軽に、論語講師を引き受けて、それなりに講話が出来るように、テーマや聴き手である対象者に合わせて話題が提供できるように「論語」の章句を選び出しています。
 しかし、章句を選び出しただけになっていますので、ではその章句について解説していこうということでこのシリーズを続けています。
 毎日書き続けていた私的なブログでしたが、今は論語普及会のホームページでも見られるように室屋副会長が取りはからってくれました。今ではフェースブックやツイッターでシェアやツイートしてくれる読者も多く毎日三百人位のアクセスがあります。驚いた事に千人を超える日もありました。そして毎日コメントを書いてくれる人もいます。
 長く続いてきたので平成二十四年十二月百七十六回目からラウンドナンバーをつけ始めました。一つの目標としていた「洗心講座」の回数は平成二十六年十二月に超えることもできました。この文章が「論語の友」に掲載される頃には順調に書き続けられれば、千百に届く頃かもしれません。
 ネットを通じて繋がっている、会ったこともない皆さんに感謝しつつ「論語ブログ」何時までも書き続けて行きたいと思います。

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