孔子と諸先生方に導かれて(第六回) 論語との出会い 本会理事 宮武清寛
 平成十八年から二ヶ月に一回のペースで苦楽園読書くらぶの論語の素読会をさせていただきました。論語と出会って八年しか経っていない時期です。
 四條畷の成人教学研修所の存続を願う人たちの中に名を連ねさせていただいた縁がもとで、江坂で再スタートを切った論語普及会の世話人を勤めさせていただきました。そして、事務所が中津へ移ったのを機会に世話人会が理事会と名前が変わりそのまま理事に、そしてただ毎月運営会議に出られるということから常任理事となりました。私は書籍販売を担当していました。目標は「仮名論語」を百万部頒布することです。そんな大きな目標を掲げています。
 多くの人たちに論語を知っていただき、そして「仮名論語」を買っていただく。それが私の役割・使命と考えていました。そしてこれらのことを両立出来るのが「仮名論語」を教材にした講演会だと考えています。しかし、それを実現する為には、自分が講演をするには「私はまだまだ未熟で、そんなことはできません」と言っている場合ではありません。では私にできることは何だろう。そう考えるようになりました。結論は「論語の素読会」です。
 苦楽園塾の阿納博さんとの出会いも不思議な縁に導かれています。女へんろ元気旅を出版し西宮で歩き遍路が集まるBAR「曼荼羅」を経営されている森春美さんの紹介でした。
 森さんは歩き遍路の途中で知り合った竹内誠さんの紹介ですが、私がやっていた芝居の劇団を主
宰している会社の株主であり、女へんろ元気旅はそこから出版された本だったのです。
 その森さんから音読・速音聴による読書を行っている、苦楽園読書くらぶの話を聞きました。私は「素読」だ、論語の素読だと直感しました。「紹介してくれませんか」即その足で苦楽園読書くらぶへ行き阿納さんに会いました。「音読・速音聴の教材に論語を使えませんか」論語の音読つまり「素読」江戸時代の寺子屋ですよ。音読には論語がピッタリです。阿納さんと意見が一致したのです。
 阿納さんは平成十八年四月から塾で授業の前に塾生全員で仮名論語の素読を始めました。そして私に塾で「論語の素読会」をしませんかということで五月の末から奇数月の第三土曜日に始まったのです。
 子供たちと父兄を対象に始まりましたが、実は子供たちが来たのは二・三回でした。少し寂しい思いをしました。何時の日か最初に参加してくれた子供たちが帰ってくれる日を楽しみにして頑張りましたが、三周年を迎えずに残念ですが、終わってしまいました。

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