今月のことば (2017年1月) |
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子曰わく朝に道を聞かば夕に死すとも可なり
子曰、朝聞道夕死可矣。
(里仁第四、仮名論語四一頁) |
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(注釈)朝、人として生きてゆくべき正しい道を聞き教えられ、感激を覚えたならば、たとえその夕刻に死んだとしても悔いはないよ、と先師は言われた。
平成二十九年・西暦二千十七年・丁酉元旦明けましておめでとうございます。
昨年中本会に賜りました御厚情に対し心より御礼申し上げ、丁酉の本年も相変わりませず御鞭撻、御指導のほど宜しくお願い申し上げます。
昨年は本会にとりまして、余りに悲しい出来事がございました。ご承知のように、本会の発案者で発起人であられました伊與田覺先生のご逝去でありました。先生は大正五年のお生まれで御年百一歳の長寿を全うされました。その間ご母堂のこの子は大きくなったら先生にするんやとの念願通り師範学校を経て教育界に入られましたが、激変する社会情勢、特に大東亜戦争の惨禍を体験、既成の画一的教育制度、その弊害等に慊ることなく敢然と公職を放棄され、有源学舎をはじめとした私塾を経営され、やがてはその献身的ご努力が人々の心を打ち、関西政財界人達の共鳴を呼んで、四條畷の生駒山中に成人教学研修所を設立され、約三十年間、延数万人の研修生を輩出され、その研修生は、今、社会の各所で御活躍中です。
〝一年の計は穀を樹うるに如くはなく、十年の計は木を樹うるに如くはなく、終身の計は人を樹うるに如くはなし"
先生の生涯は正に国家百年の計に則り、人財育成のためにひたすら献身し尽くされました。この尊いご遺志をこそ確りと胸に
抱きつつ、先生の求めたるものを求めるに止まらず、その先を目指して一灯をかかげ、更に新しい時代を切り開いてゆく戦士となろうではありませんか。
〝奮を発しては以て食を忘れ、楽しんでは以て憂いを忘る" |
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