今月のことば (2015年1月)
子日く、無為にして治むる者は、其舜なるか。夫何をか為すや。己を恭しくして正しく南面めんするのみ。
子日、無爲而治者其舜也與。夫何爲哉。恭己正南面而已矣
(衛霊公第十五・仮名論語二二九頁)
〔注釈〕自らは直接政務にたずさわることなくして、しかも天下を泰平に治めることができたのは、まあ舜だろうか。舜はただ正しく南面(王や君主は北の位置から南向きに座る)してつつましく座っておられただけで天下が平穏によく治まった。

平成二十七年元旦
  明けましてお芽出度うございます。

 読者各位におかれましては輝かしい佳き新年をお迎えのことと拝察いたします。 本会におきましては昨年は五月に恒例の伊勢神宮世直し祈願萬燈行大会をはじめ、六月の第二回論語寺子屋サミットで全国の道友と活発な交流を図り、九月には恒例の台北孔子祭に参列し、孔 成先生のお墓にお参りし、孔垂長先生ご夫妻はじめご母堂やご親族と親交を深め得ましたことは洵に意義深い邂逅であり、今後益々家族ぐるみの道交を約し合う機会となり、道縁の無窮なるを体感させられた次第でした。十一月一日「古典の日」では古典のもつ意義と聖人の説くおもいやりの心を親御さんに伝え、森敬恵先生のソプラノで童謡・唱歌を楽しみました。また同月日本最古の学校と言われます足利学校聖廟巡拝など、古の学源地、我らの先人たちの儒学を柱に据えた人間づくりの場を尋ね、活学して参りました。
 今年も又、斯の道発揚のため、及ばずながら全身全霊を傾け、世相浄化に向け、木鐸を振り続ける所存です。年頭に当り大方の一層の御指導御鞭撻御教示を賜りますよう心よりお願い致す次第です。
   
木鐸を振りふり斯の道を逝く
      果の見えざる斯の道を

論語普及会会長 村下 好伴

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