今月のことば (2012年2月)
君子は本を務む、本立ちて道生ず。(學而第一)(述而第七)
根元的国民精神興揚復活を計れ

年頭与野党の領袖が伊勢神宮に参拝した。国民に範を示すべき立場のあるべき姿として当然である。但しまだその当然であるべきことが為されておらぬことがある。

靖国神社への首相及び全閣僚の不参拝である。民主党政権が樹立し、首相が総合的に考慮して全閣僚へ不参拝を要請したそうである。最早日本は国家の体をなさなくなった感さえする。教育基本法が改正され、「国を愛する心を育み」との文言が挿入されたが、一方で他国の顔色を窺い阿って、揺るがしてはならぬ国の根幹を自ら歪めてしまう精神的売国行爲を敢えて行っておると言わざるを得ない。

ひたすら国を愛するが故に、いとしい家族の住む国を離れ異国の空の下で敵と戦い、あえなく散って逝った幾百萬の同朋たち。たとえ国敗れたりとも、いや敗れたればこそ尚さら彼らの無念に憶いを致し、この尊く崇高な祖国愛、同朋への深愛の情を他国の誹謗中傷に屈服して節を曲げるようで国が保てようか。これは最早や隣国への気がねなどではなく、為政者自身の愛国心の欠如と言わざるを得ない。抑総合的考慮とは、過去・現在・未来を深く慮った上で最善を尽すことではないか。日本人は肇国以来ほとんど単一の民族が四面海に囲まれた島国の中で、他国からの侵略や干渉を受けることも少なく、その上国土の大部分が森で覆われており、清冽な水が豊富で酷寒酷暑に見舞われることも少なく、そんな環境の中で住み、温和で従順で清明な国民性が育まれてきた。その思想、心情、信仰の中から自然発生したのが神道であり、惟神の国と言われる所以である。

一度や二度敗戦の憂き目を見たからと言って、純粋な国民性まで変貌させてはならない。

首相は、他国の批判中傷などに惑わされること無く堂々と靖国神社に参拝し、根元的国民精神の昂揚につとめられたい。現に小泉首相が隣国の批判の中を押し切って靖国へ参拝し続け、高い支持を得たことは国民のなによりの意思表示である。日本人であるかぎりみなが参拝を待ち望んでいるのである。参拝の時期については、なにも終戦記念日に限らぬ。春秋の例大祭も有り、いろいろの節目の日に参拝されたらどうか。要は慰霊と感謝の"誠"を捧げるのが第一義なのだから。

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